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第1シリーズ 19話 「合格発表の長い日」
都立の合格発表。「合格でも不合格でも必ず報告に来い!」と元気に送り出した金八(武田鉄矢)の気持ちに応えるように、みな喜び勇んで学校へ戻ってくる。ところが九十九弥市(大堀英樹)だけは元気がない。金八は弥市が不合格だったものと思い込み励まそうとするが、実は連れの中尾友行(米村知晃)の方が落ちたのだった。友行は家の経済面を気遣って、二次募集は受けず家業の燃料屋を継ぐと言う。
もうひとり不合格となった屋島みゆき(一番ヶ瀬容子)は、学校へ姿を見せなかった。母親が校長室へ怒鳴り込み「先生を頼りにしていた私どもが悪かった」と捨て台詞を吐いて去っていく。金八は二人の自宅を訪ねるが、やはり責任を追及されるだけ。すっかり自信をなくしてしまう。
友行が思いやりのある子だと中尾家で聞いた金八は、みゆきを励ましてやるよう頼む。「どこか遠いところへ行かない?」というみゆきの提案で電車に乗る二人。しかし持ち合わせが少なく、辺りが暗くなった頃、荒川土手に戻ってくる。そこで二人は桜中の一角にまだ明かりが灯っていることに気づく。それは3Bの教室だった。
帰りをずっと待っていてくれた金八に、みゆきは「ごめんなさい」と抱きつく。友行も「金八先生みたいな先生になりたい」と二次募集に挑むことを決意するのだった。
みどころ談義
- ● 金八先生、自信喪失の巻。
- ○ 進路問題は大事だからね。今まで「やればできる、心配するな!」と暗示をかけてきた金八先生も、いざ実際に不合格者を出してしまうと、やっぱりね。
- ● 中尾友行の協力がなかったら、どうなっていたか分からない。
- ○ 落ち込む金八を救ってくれたのは友行。この生徒は自分も不合格になってショックだったと思うんだけれど、優しい性格だから前向きになって、みゆきを励まそうと一役買ってくれるんだよね。
- ● 母親が病弱で、何人かの弟、妹を抱える貧乏燃料屋の長男である、ということが友行をいい子に育てた要因のようです。一生懸命に働く父親の背中をずっと見ていたんでしょう。
- ○ 不合格になったことを言い出せずに黙々と働いていたのも、そんな父親に対してすまないと思う気持ちがあったんだろうね。
- ● しかし、一肌脱いで人をあたたかくしてくれるのはさすが燃料屋ですね。
- ○ うまいこと言うね(笑)。
- ● それに比べてみゆきの母親といったら…。
- ○ 強烈に自分勝手なヒステリーママ。まぁ「金八先生」にはつきもののキャラクターだよね。いつもこんな感じの親が出てきて一悶着あるのが風物詩。
- ● みゆきは遠くに行こうとして友行もそれに付き合うんですが、お金がなくて山手線か何か知らないですけど環状線の電車に乗って時間を潰す。
- ○ かわいらしいよね。
- ● 本当にどこか遠くへ電車で行く展開になると、雪乃と保と被ってしまうということもあると思います(笑)。
- ○ 落ち込んでいろいろ考えを巡らすけれど結局は堂々巡りだ、という閉塞的なグルグル感とも繋がっていると思う。「もう2周目」というアレね。
- ● なるほど、前向きに考えるしかないですもんね。そこでB組の教室に明かりが灯っているのを見つけて、「金八先生だ!」となるワケです。
- ○ 悩める生徒の拠り所というわけだね、金八先生は。ピンチを脱した。
- ○ 進路問題は大事だからね。今まで「やればできる、心配するな!」と暗示をかけてきた金八先生も、いざ実際に不合格者を出してしまうと、やっぱりね。
小ネタ拾い読み
- 金八は英語が苦手、左右田は数学が苦手で49点がいいとこ。
- 友行の自己採点は国語30点、英語40、数学40。弥市は55、40、50あるかどうか。
- みゆきは70、60、70で合格圏内にいるはずだった。
- 友行が受験した公立校には梶浦、良夫、弥市が合格。校名は不明。
- 東川高校には文子らが合格。
- 嬉しさのあまりバク転したのは高倉勇。