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第2シリーズ 21話 「不正を憎む心を持て!」
いよいよ都立高校入試日。金八(武田鉄矢)は生徒が心配でどうにも落ち着かないが、私立全滅組の佐藤マキ(佐野恵子)が個人ノートに「昨日の晩、流れ星を見て気が楽になった」と書いているのを読んで一安心。B組の教室には都立を受験しない生徒が登校し、松浦悟(沖田浩之)は実力で合格した親戚の経営する明光へ進学を決めたと報告。平尾久之(藤田英世)は念願の開栄合格の知らせを持って金八のもとへ駆け寄り号泣する。
墨東工業社長・上野から桜中に電話が入った。場合によっては加藤優(直江喜一)の内定を取り消すというので職員室に緊張が走る。聞けば、3Bの土屋英樹の姉・珠子(日向明子)に裏口入学を持ちかけている都立高教師がいるので早いうちに対策を取るべきだというのだった。早速珠子のアパートへ向かう金八。一方、話を聞き及んだ優はショックを受け「真面目に働くつもりだったのに」と泣き出してしまう。
金八の確認の結果、珠子に話を持ちかけた男は教師ではなく詐欺師であった。間もなく男は逮捕され一件落着。上野社長も採用取り消しの件は珠子を思いとどまらせるための方便だったと明らかにし、優に頭を下げる。受験を終えて教室へ戻った生徒たちへ「努力をせずに欲望を満たそうとする、そんな人間にはどうかならないで下さい」と伝える金八。しかし、無断で早退してしまった優の姿はそこになかった。
みどころ談義
- ○ これはもう当時話題をさらっていた社会問題を受けて作られた回だよね。劇中にもズバリ校名が出てきたけど、早稲田。早稲田の商学部が長年に渡って裏口入学やってました、ってことが世間に明らかになって、波紋を呼んでいたのがこの80〜81年だった。
- ● へぇ。それを強引にドラマに組み込もうとしたんで、さくらちゃんの件と加藤の内定取消の関連性がちょっと薄いような気がしちゃうんですかね(笑)。
- ○ たしかに展開の不自然さは感じたね。終盤にあった、平気で裏金を出しちゃう親に対して金八が劇昂するシーンも、なんだか明らかにTVの前にいる親世代の視聴者に向けられているのがミエミエで…。
- ● まぁでもつまらないことはなかったですよ。面白キャラの珠子=さくらちゃんもまた見れましたし。
- ○ さくらは15話の終わりであんなに立派な手紙書いたのに、結局また金八の世話になっちゃってるのね(笑)。
- ● それから久之! あんなに憎たらしかったのに、開栄に受かった途端「先生に一番に報告しようと思った」だって。可愛い奴です。
- ● へぇ。それを強引にドラマに組み込もうとしたんで、さくらちゃんの件と加藤の内定取消の関連性がちょっと薄いような気がしちゃうんですかね(笑)。
その他の周辺状況・小ネタ
- 個人ノートに記載された、佐藤マキの字体が面白い。
- 18話から続いていた上林先生の風邪がついに治る。
- 教室にいた「都立関係なし組」は…菱沼由美、赤上近子、増田園枝、藤田良治、立見八千代、大川明子、松浦悟、加藤優の8人+平尾久之。
- 珠子に提示された裏金の額は100万円。君塚校長によると相場は1000万円ということなのでこれはかなりの安値。ちなみに珠子は既に半額の50万円を渡してしまっており手元に戻るのは難しいという。
- 詐欺師の男はどこからか手に入れた名刺を利用して荒川西高の野村優(まさる)という教師になりすましたが、教師本人は野村優(ゆう)という女性であった。