6.3 古レールの刻印を解読する(その他諸国製・製造国不明)first wrote in 2001.01.04 / Last Edited in 2004.09.24
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古レールのメーカーごとの解説です。ここでは、前項までのグルーピングに属さない国で製造されたレールと製造国が不明なものもまとめました。メーカー名のカタカナ表記、その国名(および生産地名)などの情報は、『レールの趣味的研究序説』,『レールの旅路』やインターネットのウェブページ(→
参考ウェブページ)などを参考にしました。なおカタカナ表記に関しては、筆者の好みで一部修正した読み方があります。
以下の順番は、製造元名のABC順としています。 その他:| AIS | ALGOMA | BHP | |
【その他の諸国製】オーストラリア製鉄(Australian Iron & Steel Ltd.)
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『クモハ12とオーストラリア製レール』によれば、オーストラリアの "Australian Iron & Steel Proprietary (Ltd)" 社製で、この会社は下記の "Broken Hill Proprietary ...." の子会社とのこと。また、断面はオーストラリア規格(Australian Standard ?)の82ポンドレールで、()内の1937というのは、その規格の制定年のようです。 大川支線の同じ踏切で見つかった "Broken Hill Proprietary" の古レールは 1918年,1921年製でしたから、1928年以後のレールの生産は "Australian Iron & Steel" に移ったのかもしれません。 |
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鶴見線大川支線 武蔵白川駅−大川駅(90度回転) |
アルゴマ・スチール(ALGOMA STEEL)
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富山駅のものは、全長1.5mはあろうかという長い刻印です。CANADA ... の方は、下の写真のものなのですが、OHが×で消してあるようにも見えます。 製鉄会社にしては珍しく、離合集散を経験していないようで、今も昔ながらの名前を名乗っているようです(Algoma Steel のウェブサイト,→ 参考ウェブページ)。 |
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北陸本線富山駅(90度回転,同一レール?のものを合成) |
ブロークン・ヒル専売会社(Broken Hill Proprietary Co. Ltd.)
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『クモハ12とオーストラリア製レール』によれば、オーストラリアの
The Broken Hill Proprietary (Co. Ltd.) 社製とのこと。
略沿革については、BHP Steel のウェブサイトの社史のページ(→ 参考ウェブページ)が参考になりました。 |
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鶴見線大川支線 武蔵白川駅−大川駅(90度回転) |
【製造国不明】M.C.P.
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東武伊勢崎線太田駅の跨線橋で見られる段付きレールの刻印です。『レールの趣味的研究序説〔下補〕』でも触れられていますが、どこの国のメーカーかについては不明です。
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東武伊勢崎線太田駅(90度回転) |
PS Co
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『レールの趣味的研究序説〔補遺〕』に出てくる、 PSCo 80というレールと同メーカーと見て間違い無いだろうと考えますが、同記事には製造国の記述が見当たらないこともあり、どこのメーカーなのか不明です。 "PS" 部分は、レールの断面規格の50PS
のイメージから、「ペンシルバニア・スチール」と直感的に読めます。実際、"Pennsylvania
Steel" なる会社が1916年に Bethlehem Steel(ベツレヘム=スチール)に合併していることが同社のウェブサイトの社史のページ(→
参考ウェブページ)に記されており、その可能性も捨てきれません。
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近鉄名古屋線 近鉄富田駅(90度回転) |
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