釣り方紹介 <補足>

 「ゾーンで釣る」 ・・・Zone Fishing について考える


2005/ 1/15
 ■ Zone Fishing?


 先日、クルマでユーミンの曲「BLLIZARD」を聞いていて、ふと思い出しました。

 ♪・・・
  激しく舞い飛ぶ妖精たちが
  前を行くあなたの姿かき消す
  ストックに付けた鈴の音だけが
  二人を導くの 音のない国
  ・・・♪

 渓流でのドライの釣り・・・夕暮れ時、暗くなって、水面のフライがまったく見えなくなってしまったという時に、
 視覚ではなく、「ぱしゃっ」というライズの水音で釣るという状況があります。
 見ていないのですから、それは「サイトフィッシング」ではないと思うわけです。 (なんか座頭市の世界みたいですが)

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 それから、シンキングの例としては、私の拙い釣り方紹介のページ 「
Positive Sinking 」では、
 「
先アワセ」のことを書きました。

  ( ↓ 
2003/3/2 パインレイク釣行記 から抜粋 )

 
◆なぜ、透明度の高い池が好きかというと、・・・・魚のチェイス(フライを追うこと)がよく見えるからです。

 ドライフライの釣りで最もエキサイティングなのは、水面を突き破って魚がフライに食いつく瞬間が見えることだと思いますが、
 シンシキングのリトリーブの釣りで、透明度の高い釣り場の場合も、魚がフライに食いつく様子がよく見えます。
 活性の高い時は、バイト(フライに食いつくこと)しそこなっても、フライを追いながら、何度もバイトしようとすることも多く、
 それを見ると「食え!」と心の中で叫んだりしてしまいます。
 しかし、だからといって、バイトしやすいように、リトリーブの速度を落としたりすると、
 その瞬間に魚はフライを見破って、プイッとチェイスを止めてしまったりもします。
 まあ、わざと捕まるように、逃げるスピードを落とすターゲットは、自然界にはいないからかも知れません。

 魚のチェイスが見えると、魚がフライをバイトした後、出し過ぎたスピードで、フライを追い越してしまったような状態になると、
 バイトしているのに、まったく手元のラインにアタリがないことに驚いたりもします。

 この釣り方で、私が一番面白いと感じるのは、「アタリの前にアワセる」ことができた場合です。
 「アタリの前にアワセる」?・・・
 どんな釣り方でも、普通はアタリがあったらアワセます。ですからアタリとアワセのタイムラグ、ズレは必ずあります。
 しかし、透明度が高くチェイスの様子が見える場合は、慣れてくると、次の瞬間にバイトするぞ と予測できることがあり、
 先にアワセ(ラインを引く)をします。ラインのタルミがなくなり、ロッドが変形が始め、
 フライが”アワセられた”(リトリーブ以上に加速されて動いた)のと同時に、魚がフライに食いつくことになります。

 アタリのことを漢字では「魚信」とも書きますが、信号に喩えれば、魚から釣り人へ(アタリ)、釣り人から魚へ(アワセ)
 という往復の信号伝達ではなく、ラインで隔てられて両端にいる、魚と釣り人から同時に信号が走り、
 中央で衝突しスパークするような感じでしょうか。

 もちろん、これは、ウキ釣り、マーカー釣りなどでよく言う「アワセが早い」ことではありません。
 キチンとバイトしていない、わずかなアタリに対して、焦ってアワセてしまうこととはまったく違います。
 アタリのない状態でアワセる「
先アワセ」とでもいうようなイメージです。
 ドライフライの釣りに置き換えれば、魚が出る瞬間を予測して、アワセるという感じでしょうか。
 「アタリの前にアワセる」・・・これが成功した場合は、こう叫んで下さい。「ジャストミ〜ト!」(^.^)

 この例は、ストリーマー系の大きめのフライの話ですが、小さなフライを使う場合は、フライは見えません。
 チェイスしてくる魚だけを見ることになります。

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 例えば、
2003/3/29 レイク湯崎での、イマージング( Easy Emerging )の釣りでは、

 
・・・ リトリーブして、あと10mほどの距離まで引いていた時、フローティングラインの先の、
 おそらくその辺にフライがあるだろうと思える水中で、反転した魚の腹がビカッと光るのが見えたので、
 アタリのないまま、アワセをしました。これは「ジャストミート!」でヒットしました。


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 それから、 「
Back Float Fishing 」 では・・・、

 
 (静かに待つ釣り方)の場合

  とにかく、BFは沈まないところがキモ。正確には水面下にあるので「沈んでいる」わけですが、
  普通のドライフライのようにキャストの回数や着水後の時間とともに浮力がなくなり、沈むということはなく、
  いつまでも背中を水面に貼り付けた状態が維持されます。
  「フライが沈んだのでキャストし直す」という必要がありません。水に濡れたドライフライを乾かすことも、
  フロータントを塗り直すことも不要です。
  ということは、マーカー釣りと同じで「長〜く待つ」釣りが可能なわけです。

  また、「沈まない」ということは、周囲の明るさ、日光の角度でフライが見えなくても、「沈んでいない」ことを確信でき、
  フライが着水した場所の変化(ライズ)を見ていればいいわけです。必ず、そこの水面にフライがありますから。


 この場合もフライは見えていない状況で釣る例です。

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 一般的に、流れのある渓流での釣りでは、フライそのものや魚のライズやバイトを、ピンポイントで見ているのではなく、
 フライのある辺りの一帯の変化を見て釣ります。水面や水中の変化、特に魚の動き、水中を走る魚影・・・。
 この感覚は、渓流でミッジの釣りをしている人は、よくわかる感覚だと思います。

 「最もシンプルな渓流でのドライの釣り方」を例にすると、
 着水して流れていくフライをじ〜と見て、魚が飛びついたらアワセるという釣り方です。
 自然に流す難しさはありますが、フライがはっきり見えれば、釣り方としては実に簡単です。
 しかし、小さなフライを使うとフライそのものが見えませんから、たぶんあの辺にフライがあるだろうと思われる辺りを全体的に見て、
 その辺りに魚が飛び出せば、それは自分のフライに食いついたのだと信じて、アワセることになります。

 この感覚は、ニンフを使った水中の釣りの方が強いと思います。マーカーを使わないアウトリガーなどがそうだと思います。
 マーカーを使っていても、マーカーの動きよりも先に、水中の変化、特に魚の動きでアタリがわかることが多いです。
 水中でびゅっと魚影が走ったあとにマーカーが持っていかれたとなるので、その前にアワセるという場合などです。

 ミッジではフライが小さくて見えないので、バイトそのものを見て釣るわけではありませんが、
 魚の動きを見て釣るので「サイトフィッシング」のひとつと言えるかも知れません。

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 そんなことをいろいろ考えてみると、・・・

 水面のフライを見て釣る → ドライフライフィッシング
 マーカーを見て釣る → マーカー釣り
 リーダー、ティペットを見て釣る → リーダー釣り → 
Leader Fishing
 水中の魚のバイトを見て釣る → サイトフィッシング

 フライのある辺り、一帯の変化を見て、感じて釣る・・・・
 → 私の勝手な言い方で言えば、"その辺り"(Zone)で釣る、「ゾーンフィッシング」(Zone Fishing)とでもいいましょうか。

 ゾーンフィッシング?--- Zone Fishing?---

 
「それもサイトフィッシングだ」、いや「それこそサイトフィッシングだ」という方もいると思いますが、
 あくまで私の個人的な感覚では、魚がフライをくわえるのを見て釣るのがサイトフィッシングであり、
 バイトを見てアワセる釣り方と、この釣り方「ゾーンフィッシング」は近くても、別のスタンスだと思っています。
 その例が、冒頭の「水音で釣る」ということになります。

 ある意味でリーダー釣りの延長線上にある釣り方かも知れません。
 ヘビーウェイトのニンフはあっという間にフライが沈みますが、
 リーダー釣りのフライでは、ゆっくり沈みますので、フライが「どの辺り」にあるかという感覚が重要になります。

 では、フライを見ない(見えない)状態で、「その辺りの変化」として、何を感じて釣るのか?
 魚の動き、ティペット、リーダーの動き、音などいろいろ、全体的に・・・。
 
「結局、それはサイトフィッシングだろっ!」
 う〜ん、なんかうまく説明できませんが、 最も肝心なことは、「フライを見ること、フライが見えること」にこだわらないということだと思います。
 したがって、特別なタックルやフライの話ということではなく、心構え、気持ちの持ち方の問題になるかも知れません。

 例えば、ドライに出ないからマーカー釣りをしようという時に、マーカーを忘れてしまった。そこで、・・・
 「マーカーを忘れたから釣りにならない。」と思うか、「マーカーなしで釣ってみるか。」と思うかという違いになるような感じです。 
 ・・・マーカーを使わず、ニンフの釣りをしようとすれば、必然的にこの釣り方になる気もします。
 「暗くてフライが見えないから釣りにならない。」と諦めるか、「水の音で釣ってみるか」と思うか・・・。 
 ・・・マーカーを使わなくても。・・・ミッジでフライが見えなくても。・・・暗くてフライが見えなくても。・・・

 もちろん、この考え方をするなら、最初からこの方法で釣ることも十分可能だと思います。
 そして、渓流だけでなく、池型の釣り場で透明度が高い時なども同じ釣り方が可能です。
 水面でも水中でも、フライがあるだろうと思われる辺り、その周辺、その一帯を「ゾーン:ZONE 」として見て、そして「感じて」釣る、
 ・・・「ZONE FISHING」

 な〜んてことを思ったので書いてみました。^^;



 注:私のイメージでは、AREA=閉じた領域  ZONE=帯状に連続した領域 という感じなので、ZONEという表現にしました。
   また、流れのある場合では横方向、止水では縦方向のZONEという感じにもなると思います。




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