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アイダホ州ボイジー地域情報

2. アイダホ州及びボイジ地域の概況

(1) 地域の概況

アイダホ州は西部山岳地帯6州の間に位置し、面積は8万3,557平方マイル(約21万6千平方km、日本の本州よりやや狭い面積)で米国で13番目の大きさである。 州南部は300マイル(約480km)以上の幅をもつが、北部のカナダとの国境部分は僅か44マイル(約71km)を有するのみである。 この歪な形は1863年にテキサス州よりも広いアイダホ准州が成立したものの、その後にモンタナ州、ワイオミング州へ一部を割譲したことにより起こったものである。 アイダホ州内を東から西へ3本の川が流れており、北からクリアウォーター川、サーモン川、スネーク川の3本である。 北部は険しい山岳地帯で林業、鉱業、観光産業が中心である。 一方、南部のスネーク川に沿った地域は灌漑によってポテト、はっか、砂糖大根などの生産がさかんな農業地域であり、州都ボイジを始めコードウェル、ナンパ、ツインフォールズ、ポカテロと言ったアイダホ州の主要都市がスネーク川沿いに連なっている。

ボイジ市の成立は1863年に金採掘のための砦を築いたことに始まり、スネーク川の支流ボイジ川にそって主要道路を設け整然としたブロックに分けた街を作り上げた。 この街路形態は現在のボイジ市の中心部に残されている。 金鉱の衰退により鉱山都市としての機能は無くなったものの、その後は農業、物流の中心として発展を続けた。 1961年州議会は市域の拡大は機能の拡散につながることから、それまであった市域拡大の条例をボイジ市に適用することを中止した。 その結果、連邦政府諸機関、大手企業の本社がボイジに残ることとなった。 ボイジ市は「午前中に出かけて午前中に帰る範囲に都市圏を留める」政策のもと小規模の都市を維持してきた。

本レポートにおいてボイジ地域とは通勤、通学、通常の生活などの実質的な圏域であるボイジ市(人口17.0万人)を含むアダカウンティー(人口28.4万人)とキャニオンカウンティー(人口12.0万人)を併せたボイジメトロポリタンエリア(Boise Metropolitan Statistic Area:人口40.4万人)を指すこととする。

(2) 気候

ボイジ市周辺の気候は西側をシェラカスケード山脈、東側をロッキー山脈に遮られているためステップ気候に属する。 年平均気温は11℃で日本の東北地方南部の気温、年降水量は308ミリと少なく冬季に比較的多い。

(3) 人口特性

アイダホ州の総人口は125万人で全米で40番目であるが、1990年から99年の増加率は24.3%でネバタ州(50.6%)、アリゾナ州(30.4%)に次いで3番目の増加率となっている。 州内最大の都市は州都ボイジ市で人口は17万人である。 次いでポカテロ市(5万人)、アイダホフォールズ市(5万人)とスネーク川流域の諸都市が上位に並んでいる。 都市人口率は37.5%で全米平均79.9%に比べ非常に低く、内陸部諸州のコロラド州(84.0%)、ユタ州(77.1%)などデンバー、ソルトレークシティーなどの大都市を抱える諸州と対照的である一方、モンタナ州(33.7%)、ワイオミング州(29.7%)など農業、鉱業への依存が強い諸州に近い数字となっている。

表: 都市人口率

人種構成は白人が94%を占め次いでヒスパニックが6%、黒人は0.4%(1998年)に過ぎない。 ヒスパニック系の住民は季節労働者としてメキシコから来た人が多い。

(4) 宗教及び政治等

アイダホ州はユタ州からやってきたモルモン教徒によって多くの農業集落が形成されたこともあり、モルモン教徒の人口は州人口の約3割を占めているが実際の影響力はこれ以上であると言われている。 政治的には保守・共和党支持の傾向が強い。

やや横道に逸れるがアイダホ州で特筆すべき話しをいくつか挙げると、ボイジ市から自動車で約2時間ほどの郊外には国際的にも有名なスキー場サンバレーがある。 サンバレーは1936年に当時のユニオンパシフィック鉄道の会長アベレル・ハリマン(W. Averell Harriman)によって不況下のアメリカにおいてヨーロッパに対抗できるスキー場を建設する理想のもと造られたものである。 このスキー場は営業的には成功とまではいかなかったが多くの有名人をアイダホの壮大な自然に惹きつけることとなった。 作家ヘミングウェイ(Ernest Hemingway)もその1人である。 彼が自殺した家はその近郊のケチャム市に今も残っている。 またアイダホ州を流れる3本の川の1つサーモン川は急流としても有名であるが、マリリンモンローの映画「帰らざる河」が撮影された場所でもある。

(原題)成長を続ける小都市アイダホ州ボイジの戦略と特性
日本政策投資銀行ロスアンジェルス駐在員事務所

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