トップ観光ウラオモテロードゴーイング[1][2][3][4][5][6][7]
 3ケタ国道、只今通行止め
◆左の画像を見て頂きたい。これは平成13年10月19日の午後、R424有田郡金屋町修理川付近で私が遭遇した全面通行止めである。
◆この時、私が車を停めてこの写真を撮ったり、迂回路を探索したりしている間に、観光者と思しき車が3台ほどやってきて、そのいずれもが恨めしげにこのバリケードを見て途方に暮れていた。私の場合は単に「
道の駅・しらまの里」へ「ビン入り梅茶漬けの素」を買いに行くだけだったのだが、私に話し掛けてきた老夫婦は龍神温泉まで行く途中だったそうだ。協議の結果「迂回路無し」との判断を下し、老夫婦は吉備町方面へ去っていった。
◆工事の為に、国道が全面通行止めになった上、迂回路も無いなんて事は都市圏に住んでおられる方には想像もつかない事だろう。事故等で、一時通行止めになるのがせいぜいではないだろうか。
◆だが、一車線区間の多い3ケタ国道ともなると、そうはいかない事が非常に多く、工事ともなると全面通行止めになることなど「何の不思議も無いこと」だ。上のケースでは、通行止めが判明するのが通行止めされている場所からたった数キロ手前だったため、かなりの距離を戻らねばならず混乱を招いている。要所にはきちんと分かりやすく、情報を提示しておいて欲しいものだ。
◆ちなみに右の画像のトンネルは、上の通行止め地点から少し手前を右に川を渡ったところにあった工事中のトンネルである。「寒川トンネル」と書かれている。その後も一ヶ月の間に二度訪れたが、工事はあまり進行していないようだった。上の通行止めが解除されてから通行すると、ここから3キロほど南下したあたりの山間に鉄橋のようなものの建設工事が行われていた。丁度駐車スペースがあったので駐車し、警備員のおじさんに「あれは何の橋ですか」と尋ねたが、おじさんは「別に・・・ただの橋よ・・・何でもないで」などとよく判らないウヤムヤなコメントを残してくれた。説明ぐらい、できないもんなのか?実際には、修理川〜宇井苔間のクネクネ準酷道区間をバイパス化する工事であり、この記事を書いた7年後の現在も工事は進行中である。っつかまだまだかかりそう。

いきなりQ&Aのコーナー

Q1・・・せめて片側だけでも通行できないのか?
A1・・・それを望むのは少々きつい。

 ただでさえ対向できない場所の多い3ケタ国道、おそらく工事関係車両を置く場所すら大変なはず。ましてや重機が入るような大きな工事ならなおさらだ。小さな落石や陥没、路肩崩れ程度ならそういう事も可能かも知れないし、工期も短期間で済むだろう。だが実際に
R424R425R371などの酷道部分を走ってみれば、こんなところをたったの1台の車が通れるだけでもスバラシイ、とお思いになるはずだ。何にせよ部分的に2車線あるところの工事くらいでないと、片側交互通行は期待できない。ただ、それでも交通量の比較的多いところでは、工事関係車両や重機を置いておく為のスペースをわざわざ工事して新設し、通行スペースを確保して工事しているのを見たことはあるが、まれなケースと認識しておいたほうが精神衛生上マシかもしれない。

Q2・・・迂回路はないのか?
A2・・・「迂回」レベルで済めばかなりラッキー。

 では地図をご覧あれ。3ケタ国道は山間を縫うように、ようやく作った道だという事がお分かりだろう。つまり、付近に一つしかないその道が通れない以上、かなりの距離を引き返して遠回りしなければならないのだ。これはすでに「迂回」なんて生易しいものではなく、完全に別のルートから回ってくる必要があるという事だ。つまるところ数キロ、数分の迂回では済まないわけで、もしもそれで済んだならあなたはよほど恵まれているのだろう。ちなみに上の私のケースでは、最短でもおよそ40キロ以上の山道、時間にして早くてもおよそ2時間の遠回りが必要だと判明し、時間的制約および精神的ダメージから「しらまの里」へのドライブは断念した。また、その迂回路(?)は国道ではなく、ましてや県道ですらない、突破可能かどうかも判らない、地図上でも着色すらされていない、ナビをどんなにいじくってもルート指定してくれないという、一見してソレと判る困難な道であることを申し添えておく。

Q3・・・通行止めは本当に通行できないのか?
A3・・・バカな事は考えないように。

 実際「通行止め」は本当に通行できないという事を私自身が確認している。再び上のケースになるが、数台の車がバリケードを除けてここを通過しているのを見ていた私は「もしや、ある程度先まで行けるのでは?ややもすれば、「しらまの里」まで行けるかも。でへへ・・・行っちゃえ♪」と、何も省みる事無くバリケードを突破。数百メートル行った先には、大型ダンプや重機その他工事関係車両が道幅一杯に置かれており通過絶対不可能をライヴ体験した。工事現場の手前でおっちゃん二人が休憩していたので尋ねるが、やはり通れないと言われた挙句「にいちゃん、バリケードよけて来たんかい・・・?」といぶかしげに見られる事となった。バリケードをよけて出入りしていた車は、工事関係車両だったのだ。この場を借りて、ごめんちゃい♪

時間区分通行止めの解除時刻を待つ一般車両。思わぬ休憩時間に、子ども連れなどはしばしのプレイタイムと化す。そらまぁ絶対に対向車、来ないもん。◆つまり、工事の為に国道が全面通行止めになるという事は、仕方の無い事なのだ。では、その他の工事パターンはあるのだろうか。答えは、「ある」。時間を区切って、つまり工事の時間と、通行可能時間を交互に設定して行うものがあるのだ。右がその状況である。2時間工事したら工事車両を除けて一般車が通行可能な状態にし、また2時間経ったら通行止めにして工事を再開する。これを繰り返すのである。これは工事していない時は通行可能な工事の内容だからこそできるものである。このケースでは落石防止ネット、バリケードを作る工事だったようだ。

◆3ケタ国道はまさに道路工事の宝庫。観光分野で言う「閑散期」は特にその傾向が強いようだ。閑散期や平日は確かに道は空いているが、逆にそういう時だからこそ工事もしやすいのだろう。また、国道自体が1車線だったり2車線だったりと不規則な為、一つの工事でも工事個所によって片側通行できたりできなかったり、夜間通行可能だったり終日通行止めだったりと日によって、時間によって変化するので、道路公団のサイトでも確認不可能だったりして困惑させられる事も多い。経験則からは、車で走っていて「何だかイヤに車が少ないなあ」と感じた時、特に「対向車が全く来ない」状況では、その先が通行止めである可能性が高い。慎重を期すなら、正規のルート以外に、予備のルート設定をしておく事が望ましい。

≫ For the next page

≫「和歌山ロード・ゴーイング」トップへ

≫「和歌山観光ウラオモテ」トップへ

≫トップ・ページへ