■安倍晴明の伝説を追う2
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晴明神社
晴明神社境内の式神石像と戻橋の旧橋柱

晴明屋敷跡伝説・晴明を祀る神社 晴明神社

晴明神社

 京都市上京区・晴明神社は、安倍晴明を主神とし、倉稲魂命を合祀しています。社伝によれば、寛弘4年(1007)一条天皇の勅旨により晴明の邸宅跡に創建されたとしています。瓦や提灯に、晴明桔梗紋と呼ばれる五芒星の呪府が、見られます。近世の地誌類も、晴明神社の場所を晴明邸宅址としていますが、その根拠はわかりません。
 陰陽道と安倍晴明のブームで、すぐ近所の一条戻り橋とともに、若い男女であふれています。

【アクセス】市バス一条戻り橋下車す

晴明を祀る神社 稲住神社

稲住神社

 祭神は安倍晴明。境内には巨木の根をご神体とした魔王尊、稲荷が祀られています。社殿には、龍王、弁財天の名を記した提灯がかかってました。近世の地誌『山州名跡志』では、「稲積社」とあり稲荷を祀る小祠としています。近世の地誌『都名所図絵』によると、梅小路土御門家内に、江戸時代の終わりころ、晴明社を再建したとあります。この晴明社とは、稲住神社のことでしょうか。あるいは「安倍晴明の伝説を追う3」で紹介している鎌達稲荷神社のことでしょうか。定かではありません。

【アクセス】市バス西大路七条か西大路八条下車すぐ 御前通七条を下がる東側の梅林寺の向かいの細い路地を入ったところ

その他 「晴明」をなのる石仏(洛西竹林公園)

晴明をなのる石仏  清明 ☆

 「晴明をなのる石仏」をご存じですか?
 京都市内の地下鉄工事のための発掘調査で、不思議な石仏が発見されました。発掘調査されのは、織田信長が足利義昭のために建てた古二条城(今の二条城よりかなり東、二条新第といいます)の跡です。信長は二条新第の石垣に多くの石仏を使い、都の人々に恐れられたと伝えられていますが、事実、発掘されたその石垣にも多くの石仏が使われていたのです。
 そのなかのひとつに、「清明 ☆」という銘文が彫られているものがあります。清明はもちろん晴明のあて字。星のマークは、まぎれもなく五芒星。ただし石仏は鎌倉時代後期のもの。文字が彫られたのは室町時代と推測されています。
 団長は『考古学の世界3近畿』(ぎょうせい 平成4年)の中でこの石仏を紹介し、次のように解釈しています。「この奇妙な組み合わせは、石仏が秘めている呪力を晴明の印によって増幅し、より輝かしく発散させようという中世人の考えが表されているのであろう」
 石仏は現在、西京区・洛西ニュータウンにある竹林公園内に安置されています。

【アクセス】竹林公園 阪急電車桂駅より市バス南福西町下車 南へ徒歩5分

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